二酸化炭素の排出が少ない社会の実現に向けて自動車のEV化が推進され、ガソリンと同等の充電時間と航続距離を目指して開発が進んでいます。
ガソリンの代わりに全個体電池や軽量化にCFRPなど、どちらも高分子材料や複合材が使用されており研究開発が盛んに行われ、観察と解析が行われています。
電池材料に使われるポリエチレンやCFRPのような高分子材料は、軟らかかったり、脆弱なものが多く、ダレ、割れ、欠けなどの問題が発生してしまい試料研磨で生じているのか、製造過程で生じているのかがわからないというお悩みをお持ちのお客様が多くおられます。

また素材にコーティングや接着された複合材の密着性や厚さ測定には非常に浅い角度を正確に出すことが求められますが、思ったように角度調整ができず研磨では難しいとご相談されるお客様もおられます。 自動運転のLEVEL5を目指す先進運転支援システム(ADAS)には、高精度カメラ・ミリ波レーダ・LiDARと呼ばれる3つのコアセンサーがありますが、どのセンサーにも微小で微細な技術で作られた半導体や電子部品が搭載されています。
そのセンサー内部の回路や実装部の観察と解析に必要な試料研磨は、特定の部位を露出させるためにミクロン単位で管理する必要があるのですが、微小であるがゆえに削り過ぎてしまうという問題をお持ちのお客様が非常に多くおられます。

また、試料の微小な角度を調整ができないため特定部位を見逃してしまうという問題があります。

また、通信業界でも動画配信などよって急増し続ける通信トラフィックの解消に対して、通信速度をより高速にするために5Gが開発されましたが、その携帯電話などの通信機器の中で使用されているICやMLCCなどの非常に微小で微細な技術で作られた部品がたくさん使われています。
その部品の微小・微細さは想像を超え、試料研磨にもその精密さと微小な動作さが求められるようになっています。2030年には10倍の速度と言われている6G通信の研究開発が行われており、さらに部品の微小化が進むといわれています。

そんな微小な構造を持つ製品や部品の開発や量産には観察や解析が必要となりますが、微細であるがゆえに 削り過ぎてしまう、その為に少しずつ少しずつ研磨を行うので相当な時間を費やしています。 ポリイミドなどに化合物などをコーティングされた層の厚さや界面の密着性などの評価・分析を行うのに必要な 斜め研磨・傾斜研磨は、非常に浅い角度を正確に出すことが求められます。 これらの試料研磨の技術は、特定の人にしかできないという企業の課題があります。

また、その技術を継承するには時間が掛かる、手研磨をやめさせたて自動化したいなど、人による問題が多く存在しています。
そんなお客様の課題を解決するために誕生した自動低負荷試料作製システム「IS-POLISHER」はそれらの問題を解決できる機能や機構を持った試料研磨機です。

① 試料に瞬間的にかかる負荷を軽減させる「ウェイトキャンセラ」
② 特定部位を削り過ぎない「削り過ぎ防止機能」
③ 微小な角度調整を行える「角度調整機構」、
④ 試料の形状や用途に合わせた「豊富なホルダ」

この4つの機能で、試料研磨でお困りのお客様の声にお応えしています。